【中型車(8t)】50代や60代でも運送業界に転職できます【今では貴重な優遇された免許】
この記事では、50代や60代で運送業界に転職を考えている方に向けて、その魅力やポイントをお伝えします。
もう50代だし、転職なんて無理だよな…
なんて思っていませんか?
実はそんなことはありません。
運送業界は、50代や60代の方でも、これまでの経験や免許を活かして働くことが可能な業界です。
50代や60代の方で若い頃に普通免許を取得していれば、実は4トントラックまでは乗務できる資格をすでにお持ちなんです
まずは、お手持ちの車の免許証を確認してみてください。
免許の条件等の欄に、
中型車は中型車(8t)に限る
こんな記載がされていると思います。
そういえば…いつ頃からか、免許更新した時にこの記載がされるようになりましたね
平成19年6月1日以前に普通免許を取得した人の免許証にこの記載がされていて、
条件の意味は、車両総重量が8,000kg未満(最大積載量5,000kg未満)の車両を運転できるということです。
平成19年6月2日から、中型自動車・中型免許が新設されました
これはつまり、どういう事かというと、
あなたが所持している普通免許は実は普通免許ではなく
現在では中型免許になっているという事です。
えぇっ、知らなかったよ
さらに、この中型免許(8t)が現在ではどれほど優遇された免許証かというと、
今から新しく免許を取ろうと思う人が、40万円〜50万円ほどかけて教習所に通わないと取れない免許をすでに取得した状態であるという事です。
私の免許証にそんな価値があったのか…
この中型車(8t)の免許では、乗用車~4トントラックくらいまでの車種が運転できる車両の目安になります
この免許は現在の準中型免許よりも大きな車両が運転できるメリットがあり、
運送会社に転職する上でとても有利な免許になります。
今では、ありえないほどの優遇された免許ですね
参考ほどに、現在の免許制度の区分で、それぞれどんな車に乗れるか表でまとめてみました。
免許区分 | 最大積載量 | 車両総重量 | 乗車定員 | 運転可能な車両の例 |
---|---|---|---|---|
普通免許 | 2トン以下 | 3.5トン以下 | 10人以下 | 小型トラック(例: 軽トラック)、ハイエース |
準中型免許 | 4.5トン以下 | 7.5トン以下 | 10人以下 | 2トン車、3トン車 |
中型免許 | 6.5トン以下 | 11トン以下 | 29人以下 | 4トン車 |
大型免許 | 無制限 | 無制限 | 無制限 | 大型トラック、トレーラー |
中型免許(8t限定) | 5トン以下 | 8トン以下 | 10人以下 | 2トン車、3トン車、4トン車 |
【表の説明】
- 普通免許: 最大積載量2トン以下、車両総重量3.5トン以下の車両(例: 軽トラックなど)。
- 準中型免許: 最大積載量4.5トン以下、車両総重量7.5トン以下のトラック。
- 中型免許: 最大積載量6.5トン以下、車両総重量11トン以下の車両。
- 大型免許: 車両総重量や最大積載量に制限がなく、すべての大型車両を運転可能。
- 中型免許(8t限定): 平成19年6月1日以前に普通免許を取得した方に適用される特例。最大積載量5トン以下、車両総重量8トン以下の車両が運転可能です。
今から普通免許をとる人は、軽トラックやハイエースくらいまでしか運転できないんだね
そうなんです
中型免許(2トン~4トントラックに乗れる資格)を持っているというだけでも重宝される運送会社はあると思いますよ
この運送会社への転職に有利な免許をお持ちでしたら、ぜひ業界でどんな仕事があるか求人情報をチェックしてみてください。
さらに年齢で諦めなくていい理由もあります。
年齢を気にせずにチャレンジできる理由
運送業界は人手不足が深刻な状況にあるため、50代や60代の転職先としてトラックドライバーの仕事を選ぶのも選択肢の一つといえます。
業界全体で多くの人材を必要としており、経験のある人材は特に重宝されます。
たとえば大型トラックの運転経験があれば、年齢に関係なく歓迎されることが多いですね
年齢を気にせずこの業界にチャレンジできる理由は以下の通りです。
1. 人手不足が深刻
運送業界は、特に若い世代の労働力が不足しているため、50代や60代でも歓迎されることが多いです。
経験豊富であれば、さらに有利になること間違いなしです。
現在の運送業界では“40代でも若手扱い”されるほど、高齢化が進んでいる事情があります
うちの会社でも今年だけで51歳と56歳の方が採用されました
2. 運転技術があればOK
年齢よりも重要視されるのは運転技術です。
これまでの人生で培った運転スキルがあれば、年齢を気にすることなく運送業界で新しいキャリアをスタートできます。
誤解を恐れずに言うと…
“普通に公道を運転できるスキル”と“普通にコミュニケーションが出来る方(謙虚な方ならなお良し)”なら、雇ってくれる運送会社は必ずあります
どんな仕事があるのか?
50代や60代の方が挑戦できる仕事は多岐にわたります。
例えば、以下のような仕事があります。
2トントラック〜4トントラックのドライバー
所持している中型免許(8t限定)で乗れる2トントラックや4トンのトラックから運送の仕事を始める人は多いと思います。
このサイズのトラックで運ぶ荷物は、業種や依頼内容によって多岐に渡ります。
1. 引越し関連
- 家具や家電(冷蔵庫、洗濯機、ソファー、ベッド、タンスなど)
- 段ボール箱(衣類、日用品、書籍など)
2. 商業・小売関連
- 商品配送(食料品、日用品、衣料品などの小売店舗への配送)
- オフィス用品(コピー機、デスク、椅子、パソコンなど)
3. 工業・製造業関連
- 機械部品や製品(工場から出荷される機械部品、完成品)
- 建材や資材(木材、金属パイプ、タイルなどの建築用資材)
4. 飲食・食品業界
- 食品配送(飲料、野菜や果物、冷凍食品などの飲食店やスーパーへの配送)
- 厨房機器や什器(冷蔵庫やフライヤーなどの大型厨房機器)
5. その他
- イベント機材(音響機器、照明機器、テントなどのイベント用資材)
- 特殊な荷物(自動車のパーツや大型バッテリー、産業機械など)
この4tトラックくらいまでの車両で、荷物の扱い方や荷締めのやり方など、運送の基礎の技術を覚えて、より大きなトラックのドライバーへステップアップ(給料もアップ)を考える人もいます。
大型トラックドライバー
大型免許を持っている方は、大型トラックの運転手として活躍することができます。
業務内容によっては長距離運転が多くなり、体力が求められる仕事ではありますが、経験があれば問題ありません。
バスドライバーやタクシードライバー
若い頃からスーツを着て営業などをおこなってきた方にとっては、スーツを着用して運転するバスやタクシーの仕事を選ぶ方も一定数おられるようです。
比較的短い運転距離や、決まったルートでの運行が多いバスやタクシーなら、体力的にも無理なく続けられる仕事です。
タクシーやバスの運転手は、定年後の再就職先としても人気があるようです。
会社選びの際は、自分に合った業務内容かしっかりと確認をおこないましょう。
52歳の知人で、長距離バスの運転手になった方がいますが、お腹が痛くなっても基本的に決まったサービスエリアでしか停車できないため、トイレ事情が大変だと言っていました(お腹の痛さによっては時に地獄のような状態になるとか…)
どうしても生理現象が我慢できない時はアナウンスを流して停まることもあるそうですが、最終手段なんだそうです
夜間点呼の対応スタッフ
運転はもういいかな、という方には、運送会社の夜間点呼の対応をおこなう仕事もあります。
運送会社は事務所に人がいない夜間でも、乗務員が出勤してきた時に必ず対面点呼をおこなうスタッフを置いておく必要があります。
そのため、運送会社の数だけ需要があると言える仕事です。
具体的な業務内容はこんな感じになります。
- アルコールチェックの実施
- 必要な免許の有無確認
- ドライバーの体調や健康状態をチェック
- 運行計画の確認と指示出し
- 乗務員の運行中のトラブルや、緊急時の対応も任されます
このほかに会社の雑用などを任されることもありますが、基本は点呼カウンターの椅子に座って乗務員が出社してくるのを待つ待機時間になります。
その間はスマホを見たり読書をしたりパソコンでインターネット(運行ルート上に渋滞がないかを確認するために置いてあります)を見たりと自由な時間もある仕事です。
この夜間点呼の業務は、運行管理者(貨物)の資格があると優遇されます。
私も運行管理者の資格を持っているので、将来サイドFIREすることがあれば選択肢に入れたい仕事です
どれくらい稼げるのか?
50代や60代の人が運送会社に転職した場合、どれくらい稼げるかは、地域、会社の規模、勤務形態、労働時間、担当する業務内容などによって異なります。
以下、一般的なモデルケースをいくつか紹介しながら説明します。
1. トラックドライバーとしての転職(長距離)
長距離ドライバーは、体力が求められる仕事ですが、経験者が優遇されることが多いです。
50代や60代でも、運転経験が豊富であれば採用されやすく、特に中型・大型免許を持っている場合は需要が高いです。
収入の目安:
- 月給: 30万~50万円
- 年収: 400万~600万円
長距離の仕事は、拘束時間が長くなることが多いため、手当が充実している場合が多いです。
ただし、体力的な負担や家を空けることが増えるため、年齢に応じた注意が必要です。
2. 地場配送ドライバー(中距離・短距離)
地元での配送業務(例えば、スーパーや店舗への配送、企業間の荷物の運搬など)は、体力的な負担が少なく、50代や60代でも働きやすい環境です。
運行距離が短く、毎日家に帰れるのがメリットです。
収入の目安:
- 月給: 25万~35万円
- 年収: 300万~450万円
配送する荷物の種類や数量によっても収入は変わりますが、長距離よりも収入は低い傾向にあります。
その分、働き方の自由度が高く、定年後のセカンドキャリアとして人気があります。
3. 軽貨物配送ドライバー(宅配便やネットスーパー)
軽貨物ドライバーは、小型の車で宅配便やネットスーパーの配送を行う仕事です。
個人事業主として働く場合も多く、フルタイムだけでなく、短時間や週3日などの働き方も可能です。
年齢に関係なく、シニア層にも広く採用されています。
収入の目安:
- 月給: 15万~30万円(フルタイムの場合)
- 年収: 180万~350万円
業務委託の形態では、自分の働き方に応じて収入が決まるため、フルタイムで稼ぎたい人もいれば、リタイア後の副業として収入を得たい人もいます。
4. 倉庫作業員・フォークリフト運転手
運送会社では、倉庫作業やフォークリフトの運転なども重要な役割を担っています。
これらの仕事はドライバーよりも体力的な負担が少ないことが多いため、年齢に関わらず働きやすいとされています。
フォークリフトの免許を持っている場合は優遇されることが多いです。
収入の目安:
- 月給: 20万~30万円
- 年収: 240万~400万円
体力的にドライバー業務が厳しい場合でも、このような運送業界に携わる仕事を探すことができます。
5. 夜間点呼スタッフ
前述した夜間点呼スタッフは、パートやアルバイトとして雇用する会社や、正社員として雇用する会社があります。
収入の目安:
- アルバイト、パート: 時給1,050円〜1,300円
- 正社員: 月収20万〜25万円
総合的なポイント
- 年齢による制限: 50代や60代でも運送業界は比較的採用のチャンスが多い業界です。特に経験や免許を持っている場合は需要が高い。
- 働き方の柔軟性: 軽貨物配送や倉庫作業はシフトや業務委託など、柔軟な働き方が可能です。
- 収入のバランス: 長距離ドライバーのように高収入を狙えるポジションもありますが、地場配送や軽貨物ドライバーはやや収入が控えめな場合もあります。
自分の健康状態や希望する働き方を考慮して選ぶことが大切です。
50代や60代の方が注意すべきポイント
50代や60代で運送会社に入社し、横乗り(同乗指導)の期間中に気をつけたいことは、年齢による体力や習慣の違いを意識しながら、効率的に学び、安全に業務に取り組むことです。
以下に具体的なポイントを挙げます。
1. 体力や健康状態を考慮
長時間の運転や荷物の積み下ろしは体力を必要とします。
自身の健康状態や体力を把握し、無理をしないようにしましょう。
特に腰や膝などに負担がかかりやすいので、ストレッチや適度な休憩を取ることが大切です。
私も肩こりになりがちなので、休憩中に運転席から外に出て大きく伸びをしたり、ストレッチをして身体の柔軟性を維持するように心がけています
2. 安全意識の徹底
運送業は安全第一です。
先輩乗務員と同じトラックに乗って仕事を教えてもらう横乗り期間(指導期間中)は、教えてもらった安全ルールや運転技術をしっかり理解し、身につけましょう。
特にバック操作や車間距離の取り方、ブレーキのタイミングなど、細かい点に注意が必要です。
3. 新しい技術などへの適応
最近の運送業界では、経験や年齢に関係なく、新しい技術や安全対策に柔軟に対応する姿勢が求められます。
新しい技術(例:チャート紙の運行記録→デジタコ)やシステム(従業員に配布された端末で情報管理など)が導入されていることもあります。
これに対応できるよう、常に学ぶ姿勢を持つことが大切です。
私が勤める会社では、従業員にiPadのようなタブレット端末を配布しており、業務連絡などはそれでおこないます
70歳近い乗務員の方でも操作方法を教えてもらって操作できるようになっています
4. 教わる姿勢を大切に
長年の経験がある場合でも、業界や会社のルールが違う場合があります。
年齢に関わらず、謙虚な気持ちで指導員の話を聞きましょう。
また、何か分からないことや不安なことがあれば、積極的に質問することが大切です。
50代や60代の新人乗務員さんは、自分よりもかなり年下の乗務員の横乗りをして仕事を教えてもらうこともあります
そこで年上だからと偉そうな態度をとったり、過去の経歴を自慢したり、自分を大きく見せるようなことをするのは良くありません(意外とこういう人いるんです)
逆に、謙虚で素直に学ぼうとする姿勢を見せるときっと好印象を持たれると思いますよ
年上だからこその余裕と心の広さで他の乗務員と付き合っていける人は長続きすると思います
せっかく丁寧に仕事を教えても素直に聞いてくれなかったり、メモをとる姿勢もないような人だと、「もしかして、ナメられてる?」と思うことも…
こちらは特別にお金をもらって教えてるわけでもないのに、真面目に学んでもらえないとうんざりすることもあります
そのうち乗務員の間で厄介者扱いまでされかねません
素直にやる!の気持ちが大事です
指導員や同僚との良好なコミュニケーションは、仕事を円滑に進めるために重要です。
年齢差がある場合でも、協力的でオープンな態度を持つことで、職場での信頼関係が築けます。
年齢を重ねても、新しいことに挑戦しようという姿勢は好感を持たれると思います。
安全に仕事を進めるためにも、体力や健康を管理しつつ、学ぶ意欲を持ち続けることが転職成功への鍵となります。
まとめ: 50代や60代でも輝ける!
運送業界は、年齢に関係なく新しいキャリアを築ける業種です。
50代や60代だからこそ持っている経験やスキルが、運送業界で大いに活かせることもあるでしょう。
もちろん、新しいことに挑戦する不安もあるかもしれませんが、運送業界は人手不足で、あなたの経験を必要としています。
「50代や60代だから無理」と思わずに、ぜひチャレンジしてみてください
あなたの新しいキャリアが、運送業界で待っています。
ではまたっ、ピース!